騎手は腹筋が強いのになぜ腰痛になる?股関節・騎乗姿勢・衝撃の関係を解説
騎手や乗馬アスリートは、落馬を防ぎ、馬をコントロールするために強靭な「体幹(腹筋・背筋)」を備えています。
しかし現実には、多くの騎手が慢性的な腰痛に悩まされています。
この事実は、「腹筋が強い=腰痛にならない」という常識が、騎乗時には必ずしも当てはまらないことを示しています。
本記事では、生体力学(バイオメカニクス)やスポーツ医学の知見をもとに、「腹筋が強くても腰痛が起きてしまう理由」を3つの視点からわかりやすく解説します。
本記事は「騎乗時の動作解析(科研費報告等)」や「アスリートの股関節と腰痛に関する系統的レビュー」などの客観的なデータに基づき、騎手の腰痛メカニズムを解説しています。
理由1:骨盤と脊柱(背骨)の同調がうまくいかない
馬の背中は、速歩や駈歩の際に上下・前後・左右へ複雑に動きます。
研究報告によると、馬の動きに対して騎手の「骨盤」と「背骨」がうまく同調(シンクロ)していないと、腰への負担が急増することが分かっています。
腹筋が強いあまりに、骨盤が丸まったまま固まっていたり、逆に反り腰でロックされていたりすると危険です。
馬からの突き上げる力を関節で吸収できず、背骨のクッション(椎間板)に直接ダメージが蓄積してしまいます。
理由2:股関節が硬く、腰が「かわり」に動いてしまう
スポーツ医学の研究では、「股関節の硬さ」や「お尻の筋肉の機能低下」が腰痛に直結することが明らかになっています(Hip-Spine Syndrome)。
騎手は常に、鐙(あぶみ)に足をかけ、股関節を曲げた特殊な姿勢をキープします。
この姿勢が続くと、脚の付け根(腸腰筋)や内もも(内転筋)が硬くなります。
股関節の動きが悪くなると、馬のダイナミックな動きに合わせるため、本来は安定しているべき「腰」が過剰に動かざるを得なくなります。
この「腰の働きすぎ(代償動作)」が、痛みを引き起こす大きな原因です。
\ 当てはまる方は要注意!股関節の硬さセルフチェック /
- 仰向けで片膝を胸に抱えると、反対の脚が床から浮いてしまう
- あぐらをかくと膝が高く浮いてしまう、または背中が丸まる
- かかとを床につけたまま、深くしゃがみこむことができない
- 乗馬のあと、腰だけでなく「脚の付け根」に詰まりや痛みを感じる
理由3:馬の上下動による「反復する衝撃」
騎乗中の腰には、自身の体重に加えて、馬が着地するたびに下からの「衝撃(床反力)」が突き抜けます。
スピードが上がるほど、この物理的なダメージは跳ね上がります。
ここで重要なのが、筋肉をガチガチに固めすぎないことです。
体幹を力任せに固めると、衝撃を逃がす「サスペンション機能」が失われます。
衝撃を無毒化するには、股関節・膝・足首のスプリング機能と、適度にリラックスした柔軟な体幹が必要不可欠です。
補足:減量(水分制限)と腰痛の関係は?
競馬の騎手特有の要因として、「過酷な減量に伴う水分制限」が腰痛に影響しているのではないか、と指摘されることがあります。
生理学的に見ると、背骨のクッションである椎間板の「髄核」は多くの水分を含んでいます。
そのため、重度の脱水状態が続けば、理論上はクッションの弾力性が落ちたり、疲労回復が遅れたりする可能性は考えられます。
ただ、現時点の研究において「水分制限が腰痛の直接的な原因である」と断定できる強いデータは不足しています。
そのため、「もしかしたら、疲労回復を妨げる要因の一つになっているかもしれない」程度に捉え、まずは股関節や騎乗姿勢といった物理的な負荷の改善を優先するのが妥当です。
まとめ:腹筋だけではない「全身のアプローチ」が必要
これまでの解説の通り、騎手の腰痛対策には「ただ腹筋を鍛える」だけでは不十分です。
以下の3つの要素を含めた、全身へのアプローチが不可欠となります。
脚の付け根や内ももの硬さを取り、腰の「働きすぎ(代償)」を防ぐ。
馬の上下動に合わせて、骨盤と背骨をしなやかに同調させる感覚を養う。
力任せに固めるのではなく、衝撃を吸収できる柔軟な体幹機能を身につける。
HOPEでの腰痛サポートについて
HOPEでは、上記で解説した「股関節の可動性」「骨盤と背骨の連動」「衝撃を吸収する体幹」といった部分を深く意識しています。
単なるマッサージではなく、あなたの身体の状態に合わせたオーダーメードの施術で、
【ストレッチ整体】【体幹トレーニング】【骨盤矯正】を組み合わせながら、
痛みの出にくい「身体の最適な状況」を一緒に作り上げていきます。
腰痛や施術に関してよくある質問
・科学研究費助成事業(科研費)研究成果報告書(乗馬におけるバイオメカニクス、脊柱・骨盤の同調に関する動態解析)
・Clayton, H. M. 他(1998). 騎乗姿勢と脊椎への生体力学的負荷に関する研究
・Systematic reviews on Hip-Spine Syndrome and Athletic Low Back Pain
・Cochrane Library 等に基づく腰痛患者に対する股関節介入の有効性に関する系統的レビュー
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